建設業職人マガジン

建設業も週休2日になる!本当に実現できるか?むつかしい理由とは?

働き方改革によって建設業も週休2日にしようという動きが活発化しています。

本当に実現するためには色々な問題を解決しなければいけません。

この記事では週休2日にするための問題点や週休2日にしなければいけない理由を詳しく解説していきます。

本当に週休2日が実現すれば今よりももっと若い職人さんが増えて建設業が活発化するかもしれませんね。

建設業を週休2日するための問題点

建設業を週休2日にするために考えなければいけない問題点が多くあります。

それぞれ問題を解説して解決方法を書いていきます。

建設業の給与形態の問題と解決策

建設業の給与形態はいまだに日当制の会社が多くあります。また一人親方の売り上げも日当制と同じです。

週休2日になると働ける日数が減ってしまうので給与も減ってしまいます。今まで月に約25日稼働できていたのが週休2日になると約21日ほどになってしまいます。

月に稼働日数が4日も減ると給料が4〜5万円は変わってくるのではないでしょうか?こうなると建設業で働きたいという若者が増えることはないでしょう。

解決策(職人側)

稼働日数が少なくても給与が安定するように月給制で雇ってもらう事が重要でしょう。

もちろん社会保険に加入してもらうのは必須です。雇われる側からすると週休2日で給与も納得できる金額の月給制なら嬉しい限りですよね。

解決策(企業側)

企業側からするとかなり負担がかかってきます。

日当制なら実際に稼働していない土曜日の分の売り上げは必要なかったのに対して月給制になると稼働するしないにかかわらず給与を払わなければいけません。

さらに社会保険料は労使折半なので保険料の半分は会社が支払わなければならないです。

企業側の解決策としては請負いの金額を上げていくか会社の利益を削ってでも保険料や給与を払っていくしかありません。

私の会社は請負いの金額を少しだけ上げる事と自分も職人として現場で働き、売り上げを増やす事で運営しています。

工期が延びてしまう

工事を受注するときにもともと工期をギリギリで受注しているので余裕がない現場がほとんどです。

天候不良で作業ができない日もあるのでよけいに工期を圧迫してきます。

解決策

工期が延びるために発注者の理解を必要とします。

協力会社や職人の確保が難しい

1週間の中で作業をする日が1日減ってしまうと5日間の間に作業する日が集中してしまします。そもそも職人が不足している状況なので職人の確保がより厳しくなってきます。

職人が足りないとなると協力会社にお願いすることになるのでしょうが協力会社も同じような状況になるためなかなか協力してくれないでしょう。

そうなるとどこの現場も職人の争奪戦が始まります。

解決策

職人の確保を急がなければいけません。

協力会社を増やす、技能実習制度の利用や特定技能の外国人の雇用も視野に入れましょう。

上記の記事も良かったら見てください。技能実習制度や特定技能について詳しく解説しています。

週休2日制が難しかった理由

ここからはなぜ今まで週休2日制にならなかったのか書いていきたいと思います。

そもそも建設業界は高齢化が進んでいるので週6日稼働は厳しくなってきているのが現状です。

若い人材を増やすためには週休2日制にする事が最低条件だと考えます。

予算の確保が難しい

発注者はみんな「安くて いいもの」を求めています。当然ですよね。

受注者はどうしても他の競合よりも安く入札しなければいけません。

そのしわ寄せは下請けの企業に回っていきます。

そうなると下請けは短い期間で少ない人数での作業を強いられるようになります。土曜日に休んでいるヒマなんてなくなりますよね。

工事の期間が短くなるとほかにも良い事があります。

それはリースしている物の費用が少なくなる事です。

足場、タワークレーン、現場事務所、事務用品などです。

週休2日どころか日曜日に作業してでも工事期間を短くしたくなりますね。悪い方に条件が整ってしまっています。

週休2日制にするにはどうしたら良いか

これまでショッピングモール内の店舗工事はショッピングモールの開いていない夜間工事で作業してきました。

工場などの工事は工場の休業日である年末年始、GW、お盆休みに作業が行われて来ました。

だからと言って平日に休みを取れるなんてことはありません。

肉体労働である建設業で休みが取れないのは大問題です。疲れが溜まり注意力が散漫になり事故を起こすかもしれません。

夜間作業は特別料金で作業に当たった次の日は完全に休みとする。

ショッピングモールなどの工事は1店舗の工事のために全館休日にすることはできないでしょう。なので夜間作業には特別料金で次の日は完全に休みにしなければいけないと国が定めてほしいです。

もちろん職人が次の日に休んでも給料が減らないための特別料金です。

年末年始、GW、盆休みなどの工事発注は罰則規定などを設けても良いんじゃないかと思います。

まとめ

建設業を週休2日制する動きは活発化してきています。

その中で職人たちの生活も守っていかなければいけません。

建設業事業者にばかり押し付けるのではなく発注者側の方にももっと働きかけていくことが1番大事だと思います。

将来的に考えて週休2日制に必ずしなければいけないと思います。

問題を1つ1つ解決していかなければいけないですね。

 

 

 

ABOUT ME
shokunin
はじめまして。 中卒貧乏職人の職人と申します。 FIREを夢見るアラフォーです。 現在は建設業の会社を1社とリフォーム関係の会社を1社運営しております。 建設業の会社は設立10年、リフォーム関係の会社は設立7年になります。 まだまだ若い会社ではありますが色々な経験をしてきました。 その中で知っておくと役に立つ知識や情報をこのブログで発信したいと思います。 私は現在でも職人として現場で働いているので「経営者目線」「職人目線」の両方の立場から知識や情報を発信できることが強みだと思っています。 このブログで私が発信した記事で少しでも建設業、リフォーム業の印象がよくなればと考えています。 また、職人になりたいと思っている方が一歩踏み出せるきっかけとなるサイトになればなおいっそう嬉しいです。