建設業職人マガジン

一人親方として独立する時期と方法は?事前の準備編「完全ガイド」

独立

一人親方として独立。

今、職人として働いている人の中には「何年後かには自分も」と考えている人もいるのではないでしょうか?

実際に一人親方として独立して、その後法人の会社2社を運営している私が事前に準備することをご紹介します。

この記事を読めば独立までに用意する資金額や必要な物まで知ることができます。

これから独立を考えている方にはぜひ一度は読んでほしいです。

少く見積もれば100万円ほどの資金と車があれば独立はすぐにでも可能です。

詳しく解説していきます。

独立を考えるタイミングと独立する時期は?

独立を考えるタイミングと時期を解説します。

独立に必要な経験年数や技術

今、独立を考えている人は周りの人に1度は相談したことがあるのではないでしょうか?

その時に言われませんでしたか?

  • もう少し経験を積んでからじゃないと上手くいかないよ
  • まだ出来ない作業があるじゃないか
  • もっと人脈を作らないと無理だよ
  • みんな借金を抱えて失敗してるんだよ

上記のどれかは言われたのではないでしょうか?

全部無視して大丈夫です。

今の職種を3年以上経験していて、作業の7割ほど出来るのであれば独立を考えても大丈夫です。

一人親方として独立した後も職人としての成長は止まりません。むしろ独立後の職人としての成長のスピードはとても早いです。

「全て自分の責任」になるので一切作業に手は抜けなくなります。そこはとてもしんどいところなので覚悟しておいてください。

人脈に関しては独立後に作る物です。

正確には意識して作る物ではなくて自然と出来上がってくる物です。

無理に作ろうとして作った人脈には何の価値もありません。必ず「損得勘定」を大きく考えた人脈になってしまうからです。

「金の切れ目が縁の切れ目」になってしまいますのでそんな人脈なら最初からない方がいいです。

「みんな借金して失敗しているよ」

失敗の可能性はゼロではありませんが事前の準備が大事なんです。

思いつきで独立した人や、楽をしようとして独立した人は失敗の可能性はだいぶ高くなります。

建設業で独立して失敗する人とは?失敗しないために出来る事。

こちらの記事も読んで頂きたいです。

一人親方として独立するのに必要なのは「覚悟」「お金」「技術」「道具」この4つです。

独立する時期はいつがいいの?

GW、お盆休み、正月休みなど大型連休の時に退職するのが一番良いでしょう。

中でも正月休みは特にオススメです。心機一転気持ちを切り替えて独立できますよね。

年末に退職して年明けから独立するなら準備は11月頃からしておくとスムーズに進みます。

「資金が準備できている」ことはとても重要なので忘れないでくださいね。

事前の準備と退職までの流れ

「一人親方として独立する」と決めたら事前の準備と退職することが必要ですね。

中でも建設業では退職が一番トラブルが多いところです。

結論ですがまったく心配いりません!

事前の準備と退職の方法を詳しく説明します。

独立を考えた時一番最初の準備

独立に必要な資金を貯める

生活資金を最低3ヶ月分は用意しておきましょう。

毎月25万円必要なら75万円ということになりますね。

これは働いてから入金されるまでにタイムラグが必ずあるからです。

毎月20日締め翌月末に入金など支払サイトが長い場合があるので余裕を持って生活資金を用意しておいた方がいいです。

また、仕事で必要な道具を購入する資金も必要になってきます。

職種によって違ってきますが30〜50万円あれば大まかな道具は揃えられると思います。

なので独立に必要な資金はおおよそ100万円〜130万円は最低限必要になります。

独立の2〜3ヶ月前にしておく準備

独立後の仕事をどこからもらうか考えておく

一人親方として独立するにあたって一番考えておかなければいけないですね。

自分のお客さんがいるのであれば良いのですが一人親方では受注に限界があります。

となると、自然な流れとして同業者の応援周りでの独立ということになる事が多いと思います。

今の会社を円満に退社できた場合は、今の会社の社長から仕事を受けるのもとても良いと思います。

円満に退社できなかった時は同業者の社長に知り合いがいればお願いしましょう。

人手不足の建設業ですので喜んで仕事がもらえるでしょう。1つ注意する事があります。

値段を最初から高く設定しすぎない

地域や業種の相場の1000円ほど安く設定して交渉しましょう。

一人親方の値段はだいたいみんな同じ値段です。他よりも少し安いだけでも1つの交渉材料になります。

今の会社を円満に退社できた場合は、今の会社の社長から仕事を受けるのが一番の選択肢です。

円満退社できなかった場合ですが

「同業者の社長に知り合いがいない」そんな人も大丈夫です。

建設業に特化したマッチングアプリを利用しましょう。

 建設業の求人・転職先を探すなら助太刀社員

こちらでは求人だけでなく、応援してくれる一人親方を探している会社もいっぱいあります。

日本全国のすべての業種に対応しているので登録しておきましょう。

登録はもちろん無料です。

独立前の2〜3ヶ月前の時期に登録して使ってみて必要であれば有料プランへの移行も考えておきましょう。

「見ず知らずの人から仕事をもらってもお金の支払いが不安」と思う人も多いと思います。

全く問題ありません。

アプリの会社が立て替え払いをしてくれるので工事代金をすぐに受け取れるので安心です。

こちらで詳しく解説しています。

建設業の職人のためのアプリ!徹底ガイド

車の準備

車を持っていない人はこの時期から購入を考えてください。

車は一人親方に絶対必要です。

自分の職種に必要な道具が積める車なら何でも良いのですがボロボロの中古車だけは避けてください。

移動時に車が故障して遅刻したりしたら一気に信頼を失います。

ローンを組んででも低年式、低走行な車を選びましょう。

全国納車OK!ローンが通りにくくお困りの方もご相談ください!【自社ローン新車.com】

過去の金融情報が不安な人でもローンで車を購入出来ます。(要審査)

あまり汚れたりしない業種の人はリース契約も使えますね。

リース契約は保険料、車検代なども月々の支払いに含まれているので急な出費がかからないのが魅力です。




車を購入の際はくれぐれも粗悪な中古車には気をつけてください。

独立1ヶ月前〜40日前

屋号を考える「開業届」「口座開設」

この時期には屋号を考えて決めておきましょう。

屋号が決まったら管轄の税務署に開業届を提出して事業用の銀行口座の開設をしておきましょう。

開業届に必要な書類、提出の方法

個人事業主であってもプライベート用の口座と事業用の口座は分けておくべきです。

この時に事業用の屋号付き口座を屋号で作っておくと確定申告にも便利です。

屋号付き口座はどこの金融機関でも作れるわけではありません。

屋号付き銀行口座を開設できる主な銀行

三井住友銀行
三菱UFJ銀行
りそな銀行
楽天銀行
PayPay銀行

 

オススメはネットバンクの屋号付き口座です。

一人親方として独立後は銀行を利用する機会がとても増えてきます。

そんな時にネットバンクが一番使い易いです。手数料も安いので使わない手はありませんね。

屋号付き口座は個人の口座開設と違い審査があります。

三井住友銀行や三菱UFJ銀行などのメガバンクは審査が厳しいので一人親方として独立してすぐの口座開設は難しいと考えておいてください。

屋号付き銀行口座を開設後

必ず事業用のクレジットカードを作っておいてください。

仕事で使うものは事業用のクレジットカードで支払い、利用代金を事業用の銀行口座から引き落としてもらう。

お金の出入りを「個人」「事業」でしっかりと分けることが重要

独立後はETC、駐車料金、道具の購入など事業用のクレジットカードを使って精算しておくと事務処理の負担を大幅に減らす事ができます。

楽天ビジネスカードはとても使いやすく年会費も2200円ととてもリーズナブルな上にポイントもたまりやすいです。

楽天ビジネスカードは楽天プレミアムカードに付帯できるクレジットカードです。

メリット

  1. 楽天ポイントが貯まりやすい
  2. ETCカードを一枚無料で作成できる
  3. 楽天プレミアムカードの特典も利用できる

個人事業主の事業用クレジットカード作成の審査は厳しいです。

楽天ビジネスカードは楽天プレミアムカードに追加で申し込むカードなので審査も比較的通りやすいと思います。

引き落とし口座を楽天銀行にすることでお金の管理がすべてアプリでできるようになります。

一人親方として事業をスタートすると銀行に足を運ぶ時間が無くなります。手続きに手間はかかりますがこの際まとめてやっておくことをオススメします。



審査が厳しい方はこちらのカードがオススメです。

「名刺」「印鑑」を作成する

名刺と印鑑もこの時期に作成しましょう。

印鑑は今まで使っていた印鑑でも問題はないのですが、角印やゴム印をまとめて作っておくと何かと便利です。

屋号を使っている場合は作成した方が良いです



名刺は特にこだわって作成した方が良いです。

見やすく相手の印象に残る名刺を作っておきたいですね。

自分でも作成出来るのですがあまり安っぽくならないように注意してください。

 『プリスタ。』
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当日仕上げ・当日発送可。用紙も豊富で高品質!

退職の意思を伝える「出来れば円満に」

一人親方として独立する時に一番エネルギーを使うのは退職の意思を現在の雇用主に伝える時です。

円満に退社させてもらえればその後仕事をもらえる可能性があります。

「今までお世話になった」感謝の気持ちで伝えることが重要です。一筋縄ではいかないかも知れないですが丁寧にお願いしましょう。

  • もう少し経験を積んでからじゃないと上手くいかないよ
  • まだ出来ない作業があるじゃないか
  • もっと人脈を作らないと無理だよ
  • みんな借金を抱えて失敗してるんだよ

冒頭であったこのような事を言われるかも知れませんが強い意志を持ってお願いしましょう。

どうしてもこじれてしまった場合は退職代行サービスの利用を考えましょう。

ここまで準備を進めてきて諦めてしまってはもったいないです。



料金は一律29,800円です。

悪質な退職代行サービスが多いので気をつけてください。

料金はかかりますが独立の意志が強いのであれば利用するのも一つの手段です。

丁寧にお願いしても円満に退職できなかった場合、独立後に仕事をもらえる可能性はかなり低いです。

退職にエネルギーを使うより独立後にエネルギーを使ったほうが何倍も自分のためになります。

まとめ

独立までの準備は大変ですが1つ1つ進めていけば問題ありません。

一人親方として独立すると「すべて自己責任」になるのでプレッシャーはかかりますがチャレンジしなければ成功はありません。

今のまま雇われ職人として職人人生を過ごすのも良いことだと思います。良い会社に雇われていた場合にはなりますが。

一人親方として独立することは決して難しくありません。

ですが「楽して儲けたい」「仕事を選びたい」のような考えを持っている方はやめておいた方が良いです。

雇われていた時より手にする金額は大きいですが「全てが自己責任」です。

甘い考えは失敗の元です。

次回は独立後の立ち回り方などをご紹介します。

 

 

ABOUT ME
shokunin
はじめまして。 中卒貧乏職人の職人と申します。 FIREを夢見るアラフォーです。 現在は建設業の会社を1社とリフォーム関係の会社を1社運営しております。 建設業の会社は設立10年、リフォーム関係の会社は設立7年になります。 まだまだ若い会社ではありますが色々な経験をしてきました。 その中で知っておくと役に立つ知識や情報をこのブログで発信したいと思います。 私は現在でも職人として現場で働いているので「経営者目線」「職人目線」の両方の立場から知識や情報を発信できることが強みだと思っています。 このブログで私が発信した記事で少しでも建設業、リフォーム業の印象がよくなればと考えています。 また、職人になりたいと思っている方が一歩踏み出せるきっかけとなるサイトになればなおいっそう嬉しいです。