
地震の発生が多い日本だからこそ、自宅の地震対策には、誰もが関心を持って当たると思います。
本記事では、マンションと戸建て住宅のうち、地震が怖いのはどっちなのか解説していきます。
日本どこでも地震への対策が必要
日本は、どの地域でも地震が発生する可能性が高いです。
2000年から2021年までを見ても、十勝沖地震(2003年)を始め、新潟中越地震(2004年)、東日本大震災(2011年)、熊本地震(2016年)、大阪府北部地震(2018年)など、地域に被害を及ぼした地震が多く発生しております。
地震とは、日本に住んでいる以上逃れられない存在です。
構造上、被害を受けやすいのはどっちか。
戸建て住宅とマンションは、建設構造が異なります。
日本にある戸建て住宅の大半は木造建築物で、マンションは「鉄骨造」、「RC造」、「SRC造」などを採用しています。
戸建て住宅について
戸建て住宅での構造に多い木造住宅は、さらに2つの工法に分類されます。
一つは「木造軸組工法」という、柱や梁を使用して建物を支えるものです。日本古来から使用例がある工法です。
もう一つは「木造壁式工法」という、柱や梁を使わず住宅内部の壁で建物を支えるというものです。こちらは北米から伝わった工法です。
「木造軸組工法」と「木造壁式工法」は、機能性や利便性の面で違いがあるものの、耐震性を比較する場合は、優劣を付けにくくなります。
それは両方の良さを上手に取り入れた工法を採用することが多いからです。
マンションについて
マンションの構造は、規模によって次のように異なります。
中低層マンション→「鉄筋コンクリート(RC)造」
高層マンション→「鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造」
超高層マンション→「鉄骨(S)造」
「鉄筋コンクリート造(RC)」の英訳「Reinforced Concrete」とは「強化されたコンクリート」という意味で、建物を構築する柱、梁、床が鉄筋とコンクリートで形成する工法です。
「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)」の建物の柱には、鉄骨が採用されており、この柱の周りを鉄筋とコンクリートで固めます。
「鉄骨造(S)」は、鉄骨柱を採用した工法のことです。
S造には「重量鉄骨構造」と「軽量鉄骨造」の2つがありますが、超高層ビルに採用されているのは前者です。
【結論】地震が起きた時怖いのはどっち?

ここまでは、住宅構造の観点から、地震の影響について解説しました。
建物の柱に、鉄骨、鉄筋を採用しているマンションの方が、何枚か上手のように写るかもしれませんが、柱の材質はあまり関係ないように思えます。
そう思える理由は、建築基準法の耐震基準にあります。
新耐震基準について
大地震が度々発生する日本では、過去幾度となく耐震性に関する法整備が行われています。
ここで紹介する「新耐震基準」は、建築基準法が1981年に施行及び改正された際に規定された基準で、近年の日本国内で発生している地震のレベルにも対応しています。
「新耐震基準」では、新たに震度6~7程度の地震にも耐えうる建造物の建築が規定付けられています。
よって、「新耐震基準」が規定された、1981年6月1日以降に建設された建造物には、震度7程度の耐震性を備えることが義務付けられています。
まとめ
本記事では、「マンションと戸建て住宅、地震が怖いのはどっち?」かについて解説しました。
住宅内部の構造には差があれども、耐震基準を満たしていれば、マンションと戸建て住宅の間に、耐震性の差は生じにくいです。
自分の置かれている環境を考慮した上で、地震から身を守りやすいのはマンションか戸建て住宅か、考えていきましょう。
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