コンクリートは色々な場所で使われています。
マンションなどの構造物や住宅の外構、タイルやフローリングなどの下地まで使われ方は多岐にわたります。
コンクリートの表面の仕上げ方によって使用用途が変わってくるので解説したいと思います。
住宅購入する際の外構工事の仕上げの選定やコンクリート工事に関係する職種につこうと考えている方の参考になればと思います。
「均し」と「押さえ」の違いは?仕上げ作業の流れ
コンクリートの仕上げは大きく分けて「均し」「押さえ」と2種類あります。
コンクリートは柔らかい状態で現場に届けられ、時間の経過とともに固まってきます。
上の写真のように柔らかい状態のコンクリートをアルミスクリュードで決められた高さにして綺麗に平らにした状態を「均し」と言います。均しは仕上げまでの工程の中の1つなんです。アルミスクリュードが入らない狭い場所は「鏝」を使って手で平らにします。
色々なコンクリートの仕上げ方がありますが、どの仕上げでも「均し」からコンクリート仕上げの工程がスタートします。
「均し」の後、コンクリートが少し固まってきて人が上に乗れるようになってからの仕上げ方の違いで色々な表面を作る事ができます
金鏝押さえ
今も昔も一番定番な「金鏝押さえ」です。
均しの後にコンクリートが固まって人が乗れる状態になってから3回ほど鏝で押さえます。
仕上げた直後はねずみ色なんですがこの後さらに2〜3日かけてコンクリートが固まってくると徐々に白くなってきます
住宅の外構工事によく使われています。表面がツルツルになるので水に濡れてしまうと滑りやすくなってしまいます。なので霜が降りるような地域や雪が降る地域ではあまりオススメできません。
また、表面が白くなるので車が通るとタイヤ跡がついてしまいます。タイヤ跡は一度ついてしまうとなかなか取れません。タイヤ跡を取る方法はあるのですがコンクリートの表面を傷つけてしまう事になるので耐久性がなくなってしまうのでやめてください。
費用面から考えると一番安い仕上げ方です。住宅外構工事では一番多い仕上げ方になりますので「他とは違う」ものが良ければ違う仕上げ方をオススメします。
刷毛引き仕上げ
霜が降りる地域や雪が降る地域で滑らないように仕上げたい場合は「刷毛引き仕上げ」をオススメします。
均しの後に人が乗れるようになってから1回鏝で押さえてすぐに刷毛やほうきを引いてきます。
コンクリートの表面に刷毛の筋がつくのでザラザラとした表面になるので滑りにくくなります。ご年配の方が住む住宅の外構工事の仕上げは「刷毛引き仕上げ」にしてください。
刷毛引き仕上げも白くなるのでタイヤ跡がつきやすいです。また表面がザラザラなので細かいゴミが溜まりやすいことも考えておかなければいけません。
費用面では「金鏝押さえ」と同じくらいの費用になります。金鏝押さえについで2番目に多い仕上げです
スタンプコンクリート
上の写真「木」に見えますよね。
これも実はコンクリートなんです。「スタンプコンクリート」と呼ばれていてショッピングモールや高級カーディーラー、USJなどでも使われている仕上げになります。
コンクリートを均して人が乗れるようになるまでは同じです。
その後に色のついたセメントで着色していろんな型のついたマットを並べてマットの上から叩きます。その後に陰影の色を着色して、いらない部分を洗い流しトップコートを塗ると完成です。
最近は住宅の外構工事に使われることが増えてきています。こだわりを持つ人やオシャレな人は「スタンプコンクリート」を考えてみてはいかがでしょうか?
上の写真もスタンプコンクリートです。
このように「型」も色々あって「カラー」も無数にあるので人とは違う自分だけのものを作れます。
タイヤ跡は金鏝押さえに比べるとつきにくいですがトップコートがはげてきますので定期的にメンテナンスが必要です。
また、滑り止めのついたトップコートもありますのでどんな場所でも使える仕上げになります。
費用面では金鏝仕上げや刷毛引き仕上げよりも20万円〜30万円は多くかかってきます。専門の業者に依頼しなければいけないのと材料が増えてしまうので仕方ありません。
少しお金はかかりますが「一生に一度の買い物」なのでこだわってみるのも生活を豊かにするためにいいかもしれませんね。
まとめ
ここまで外構工事の色々な仕上げを書いてきました。
定番なものから使用用途に優れたもの、オリジナリティを出せるものまで色々な仕上げ方があります。
このコンクリートの仕上げは依頼する業者によって仕上がりがすごく変わってきます。安易に値段だけで選んでしまうと後悔することになりかねません。コンクリートの場合やり直すには多額のお金が必要になってきますので業者選びは慎重にしてください。
上でご紹介した業者様は私も依頼した事があるので間違いありません。外構工事で悩まれている方は一度お問い合わせしてみてください。