現在の日本では、どの職業も人手不足に困っています。その中の一つ、建設業の人手不足は深刻なものとなっているのです。
災害の多い日本では、建設業の方達が復興に力を入れてくれていたりと、建物の建設以外にも多くの仕事があり活躍してくれているのです。そんな建設業で人手不足が起こると、日本の将来にも関わってくる深刻な問題です。
建設業は人気のある職業だと思いますし、若い男性とかだと体力もあるのでバリバリお仕事されているイメージですが、なぜ建設業は人手不足が深刻になっているのか原因と対策方法を見ていきましょう。
建設業の人手不足が深刻な理由は何?少子高齢化が関係してる!?
建設業の人手不足は深刻になっています。その理由は様々ですが、その中でも少子高齢化が大きな原因と言われています。
少子高齢化社会の影響が出ている
建設業の人手不足の理由は、日本の少子高齢化社会の影響がもろに出てしまっているからです。若い働き世代が少なくなっているので、昔と比べると人手不足になっているのです。
この少子高齢化社会の影響は建設業だけではなく、どの職業にも言えることなのです。
できることとしては、子供を産んで育てやすい環境を整えていくことですが、企業側は働き方改革で家庭での時間をしっかりとってもらうくらいしかできることがないのが現状です…。
離職率が高いのに改善に向けた対策が不十分
日本の少子高齢化社会が建設業の人手不足に大きく関係しているため、なかなか若い新しい人材に入社してもらうことが難しいなら、せめて離職されないように若い世代や今いる職人を大切にしていかなければいけません。
建設業の人手不足の原因に「離職率の高さ」があります。厚生労働省の調査によると、建設業の離職率は高卒が多いと出ています。
参考元:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00002.html
建設業の離職率の高い原因は、給料の低さと労働時間の問題、週休2日制が徹底されていないことにあると考えられます。
建設業の平均年収は385万円になっており、日本の男性の平均年収は567万円と言われているのでかなり低いのです。
参考元:https://求人ボックス.com/建設作業員の年収・時給
参考元:https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2000/menu/03.htm
また、建設業は納期を守るために残業が多かったり、お休み返上で仕事をする方が多いです。その流れが昔から当たり前になっていたり、残業代が暗黙の了解で支払われない企業もありますので、新しい職員や若い世代の離職率が高くなります。
1日の労働時間が長くて残業代がでない、お休みもないとなると離職率が高くなるのは仕方がないところがありますよね。
建設業の離職率を下げるためにも、福利厚生を整えたり職員の勤務時間を管理し、残業がある場合は残業代を出して週休2日を徹底するなど改善が必要なのですが、なかなか改善されていない企業が多いのが現状です。
昔からの流れがあったり、「今まではこれでやってきた」という気持ちも理解できますが、時代が変わっていることを理解して環境を改善しないと、離職率は高いままですし、新たな人材も入社してくれないのです。
こちらの記事では離職率が高い要因の1つである3K問題を詳しく解説しています。
建設業の人手不足が深刻…いい協力会社の探し方と募集のポイント
建設業の人手不足が深刻な中、いい協力会社の探し方と募集をかけるときのポイントをご紹介します。
ハローワークやインディードで募集をかける
建設業の人手不足が深刻なため、今までは知り合いや知り合いのお子さん、そのお子さんのお友達といった仲間内でお仕事を紹介する方も多かったと思いますが、働き盛りの方達が訪れるハローワークで求人を出してみるのも一つの手段です。
また、インディードだとスマホから求人情報が閲覧でき、そのまま面接の日程調整までできるので、若い世代が活用しています。このような協力会社をうまく活用して建設業の人手不足を改善していきましょう。
募集をかける時のポイント
ハローワークやインディードで募集をかけるときのポイントとしては、会社の近くの同業種の求人情報を見て、自身の求人と比較してみましょう。
例えば、同じ8時間労働で残業なしで求人を出していても、給料に大きな開きがあるとやはり給料が良い方に面接に行きます。
もし給料を上げることができないのなら福利厚生を充実させるなど、近くの企業より魅力のあるところを提示することがポイントです。
もし既にハローワークやインディードで求人を出しているのに面接に来てくれない、人手不足が解消されないとお悩みでしたら、一から求人情報を練り直す必要があります。
なぜ面接に来てくれないのか、原因を突き止めて改善しないといけないのです。
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建設業の人手不足を解消するためにできることは具体的に2つある!
建設業の人手不足を解消するためにできることが2つあります。協力会社に求人を出してもなかなか面接につながらない場合や人手不足が深刻でお悩みの方は、具体的にどのように現状を改善するべきなのかをみていきましょう。
職人を大切にする職場作りをする
建設業の人手不足を改善するために、まずは今いる大切な職員たちを大事にしましょう。離職率を減らすことに注視するのです。
職人の頑張りや成果をしっかり認めて評価してあげること、悪いところばかり見ずにいいところを褒めていくことを大切にしましょう。
例えば毎月表彰式をして賞金を出すなどすれば、職人のやる気も上がりますし、評価されている実感がありますので嬉しい気持ちになります。
表彰式は立派なものじゃなくても良くて、一ヶ月皆勤賞とかお客様からの指名が一番多かった職員に表彰をするとか当たり前のことだったり、小さなことであっても認めて評価してあげるのです。
このように職員を大切にする環境作りをすることで、離職率を下げて新人職員も評価されやすい職場環境になるのではないでしょうか。
若い職人が離職しないように処遇を見直す
建設業の人手不足を解消するために、若い働き盛りの世代が離職しないように処遇を見直しましょう。建設業は社会保険に未加入の企業が多かったり、残業代が出ていない企業が多くあるのが現状です。
せっかく働き盛りの方が入社してくれても、結婚し家族がいると社会保険未加入だと続けることが難しかったり、残業代が出ないのに残業が続くと体力的にも精神的にも限界がきてしまいます。
社会保険に加入し、残業代をしっかり払うなど改善しなければいけないところに目を向けて、処遇を見直し若い世代が入社しやすく長く続けやすい環境を整えましょう。
まとめ
建設業の人手不足が深刻になってしまった理由と改善方法をご紹介しました。
・建設業の人手不足は少子高齢化が原因の一つ
・さらに建設業は給料が低く残業代が出ない企業も多く人手不足が深刻
・週休2日が徹底されていなかったり社会保険未加入の企業もある
離職率、人手不足解消のためには、若い働き盛りの方達が仕事と家庭を両立できる環境作りが大切です。処遇を見直して求人を出し、小さなことでも評価してあげることで職員のやる気に繋がり、離職率も下がっていい会社になっていくのではないでしょうか。