これから就職をしたり、新しいことを始めたりしようと考えている人にとって、避けては通れない要素がコロナです。流行はピークを過ぎましたが、コロナ禍にリモートワークなどの対策を取っていた会社や事業は、コロナ後はどんな方針を取るのでしょうか?
各事業それぞれに、コロナ禍を乗り越えたことによって新たに見えてきた改善点があるのではないでしょうか?この記事では、建設業界がコロナから受けた影響と、コロナ後の方針や職人に求められる要素、建設業界の今後の展望などについて解説していきたいと思います。
実際に建設業がコロナから受けた影響とは?データをチェック
まず、実際に建設業界がコロナによってどのような影響を受けたか?というのを、アンケート結果を元に見ていきましょう。
このアンケートは「建設業界に、パンデミック時や災害時に足りてないものは何か?」を示してくれた貴重なデータです。対策を練るためにはまず、以前の建設業界はどこが弱かったのか?というのを知っておく必要がありますからね。
コロナによって受けた影響
以下は『JAGフィールド株式会社』さんが公開している「あなたの会社では新型コロナウイルスによってどのような影響を受けましたか?(複数回答可)」というアンケートの結果になります。
工事の中止・工事の延期:48%
会議や打ち合わせの中止・延期:38.4%
資材の納期遅延:37.8%
工事のキャンセル:29.8%
イベントや展示会の中止、延期:19.9%
人材の不足:12%
出典:https://www.jag-fld.com/topics/topics_corona/
工事や会議をセッティングするのに苦労した方が多いようです。コロナ禍では、チーム内で陽性者が出た場合の対応が大変でした。
今後の改善点はなにか?
以下は『JAGフィールド株式会社』さんが公開している「今後力を入れていかないといけないことは何ですか?(複数回答可)」というアンケートの結果です。
業務の効率化:52.6%
人手不足の解決38.3%
デジタル化・ITインフラの整備:28.3%
時短勤務・テレワーク制度の整備:25.9%
社員教育:19.4%
福利厚生制度の見直し:10.3%
出典:https://www.jag-fld.com/topics/topics_corona/
「業務の効率化」との返答が群を抜いています。3位の「デジタル化・ITインフラの整備」や4位の「時短勤務・テレワーク制度の整備」においても、業務の効率化に繋がります。多くの人が効率化を求めているのが分かりますね。
コロナ後における建設業界の方針・見えた改善点について
それでは先ほどのアンケートを元に、コロナ禍で見えた建設業界の弱点とその改善点をまとめていきましょう。今後建設業界を目指す人に求められる知識も合わせて解説していきます。
建設業界の今後の方針・改善点
コロナ禍の建設業界では、職人をA、B、Cのようにチーム分けをして作業にあたるようになりました。別チームの人とは仕事外でも接触しないようにすることで、仮にどこかのチームから陽性者が出たとしても、他のチームの人たちで引き続き作業にあたることが出来るというわけです。
また、実際の工事以外の、事前の打ち合わせなどはリモートでも可能なため、建設業界でもリモートワークが推進されるようになりました。
コロナ後の職人に求められる知識
建設業界が人手不足に悩んでいたのはコロナ以前からだったのですが、コロナがこの問題を大きくしました。ただでさえ人手が足りていないのに、陽性者や濃厚接触者が出てしまえば出勤停止で更に人手が足りなくなってしまいます。
そこで、人間でなくても出来る業務を、AIやシステムを導入して機械にやってもらうという動きが活発化しました。なので今後の建設業界では、ITの知識がある人や、簡単なパソコンの操作が出来る人が求められています。
建設業界の今後は暗い?コロナ後は実際どうなるのか?
コロナ禍に色々な工事が中止になってしまったこともあり、建設業界の今後を不安視している方もいるのではないでしょうか?最後は建設業界のコロナ後の動きを見ていきましょう。
さまざまな建設予定…生活に必要な維持工事
コロナの影響で一旦は中止となってしまった工事も多々ありますが、今後の建設業界にはさまざまなプロジェクトの予定があります。例えば大阪万博に向けての施設建設や、あちこちの高速道路やトンネルの工事も予定されています。以前に建設した建物や道路であっても、劣化のため維持工事が必要となります。
建設業界といってもさまざまな種類がありますので決して一概には言えませんが、建設業界の今後は明るいと言えるでしょう。
更なるIT化に発展?!
今までの建築業界は単純に「力持ちの人」を求めているイメージだったかもしれませんが、AIやシステムの導入により、今後は「機械に強い人」も求められていくでしょう。
コロナで可視化された問題点の1つである「人手不足」ですが、こちらは人口減少が原因なので、コロナが収束しても簡単に解決する問題ではありません。人間の仕事量を減らすため、実際に勤怠管理システムなどを導入する建築会社も増えてきており、建築業界のIT化はどんどん広がっていくと思われます。
まとめ
コロナで可視化された建築業界の弱点は、人手不足や業務が効率的ではないということでした。しかし弱点に直面できたおかげで改善点も見つかり、建築業界はさらなる進化を遂げました。これからも、新たなシステムが建築の現場に導入されていくと思われます。
今後に予定されている工事もたくさんありますし、建築業界の未来は明るいです。また、これから建築業を目指す人はITの知識を付けることでさらに業界で重宝されることになるでしょう。