こんにちは!職人です。
今回は建設キャリアアップシステムを違う視点から考察したいと思います。
国土交通省の方針
- 令和2年には国直轄の工事でモデル工事を行った
- 令和2年から本格運用に向け通知や改訂を積極的に行なっている
- 令和3年から本格的に運用している
- 令和5年には建退共証紙がシステムで運用可能になる
目的
社会保険加入状況が一目で分かるようになる為、社会保険加入対策が容易になる。
これによって『偽装1人親方』を排除できる。『1人親方』そのものを減らしたいと考えている。
1人親方という働き方はダメなのか?
1人親方という働き方自体には何の問題もありません。ただ、1人親方の条件にキャリアアップシステムの利用が条件になります。料金面で考えても優遇されていますので本当の1人親方には登録の手間はかかりますが何の問題も無いでしょう。というか利用するべきだと思います。
偽装一人親方
『偽装一人親方』とは?
本当は会社に所属している社員に1人親方を装わせている会社が多い。本当に多いんです。これによって本当は会社が支払わなければならない雇用保険、厚生年金、健康保険料の負担分を不当に逃れています。その数は約50万人と言われています。
業界全体でおよそ15%が一人親方
その中で企業に属さない本当の一人親方は何人いるのでしょうか?
不当な雇用形態で建設業に未来はあるのでしょうか?
上記のようなことを改善して若者が安心して働けるように国土交通省は考えているのかも知れません。
現在の運用状況は?
運用に苦戦していて赤字が続く状況のようです。大幅な値上げも起こっています。
1年間の総現場数はおよそ53万現場あると言われており、運用2年半で約130万現場あったうちの4.1万現場しかID登録されてなかったようです。
現場ID取得率3%
建設業で働く職人は約330万人と言われておりその中で登録している職人は約36万人
普及率9%
公共モデル工事では18%がカードリーダー未設置だった
まとめ
私個人としましては建設キャリアアップシステムが悪いシステムだと思っておりません。どころか偽装一人親方の排除につながるのでしたら早く普及させてほしいとまで思っています。私の会社では2社とも全員社会保険に加入しているのでかなりの保険料を支払っています。そのため私は現在でも現場に出て職人として働いています。綺麗事に聞こえますがピンハネだけで元々食べていくつもりは無く自分の給料は自分で稼ぐというスタイルで運営しています。このスタイルなら社会保険に加入しても運営していける事業者様も多いのでは無いでしょうか?まだ偽装一人親方で運営していて悩んでる事業者様の一歩踏み出すキッカケになれば嬉しいです。
社会保険には絶対加入するべきです
キャリアアップシステムの良さは理解しているつもりです。ですが私の会社でも現在はまだ様子見といったところです。
- 本当に令和5年に普及できるのか?
- 本当に元請けはキャリアに見合った支払いをしてくれるのか?
- グリーンサイトですら使っているゼネコンが少なく統一性がない
以上のことからまだ登録には踏み切れていません。